この記事では傷や汚れの付いた人工大理石を自分で研磨し白くピカピカにする方法をご紹介します。
人工大理石は傷つきやすく汚れやすい
玄関やキッチンの天板などによく使われる人工大理石は実はプラスチックの一種です。天然大理石や御影石に比べ柔らかいため、音が響きにくい、食器が割れにくいというメリットがある一方、傷がつきやすく、黄ばみ、黒ずみ、変色などが発生しやすいというデメリットがあります。メラミンスポンジや漂白剤を使うと一時的に綺麗になるものの傷が残っている限り傷に汚れが付着しすぐ汚れてしまいます。
そこで表面の傷・汚れの層を削り落としてツルツルにすることにより、汚れの再付着を防ぐ効果を狙います。業者にお願いしてもよいのですが1回3~5万円ほどかかるので、数年に1回やることを考えると自分で道具を揃えてしまった方が後々お得です。
研磨に必要な道具
1.電動工具(125mm径のランダムサンダー)
2.大理石用ダイヤモンド研磨パッド 3.その他お願い:最近、他社製のパッド購入者さまから「上手く光沢がでないのですがナゼでしょうか?」というお問合せを多数受けております。上記で紹介したパッドは入荷ロットごとにサンプル研磨を行い品質を確認しておりますが、他社製パッドに関しましてはパッドが粗悪品なのか研磨方法が悪いのか判断できかねるのが実情です。他社製のパッドであってもこの記事がお役に立てるのは嬉しい限りですが、うまくいかない場合のお問合せはパッドの販売者様にお願い致します。
研磨用の人工大理石を準備
東急ハンズで買った人工大理石(デュポン社コーリアンの端材)に以下の工程で傷ついた玄関床+汚れのしみ込んだキッチンカウンターを再現しました。




激落ちくん(メラミンスポンジ)で表面は何となく綺麗にはなったものの、傷にしみ込んだ汚れが目立ち、全体的に黄ばんだ状態になりました。
人工大理石の磨き方
- 研磨面を綺麗に掃除する
- #200のパッドを工具に付け、水で濡らしながら磨き、雑巾で綺麗にふき取る
- 同様に#400→#800→#1500→#3000の順に磨いていく
具体的な工程(動画あり)は以下記事をご覧ください。
ビフォアアフター



メラミンスポンジでも落とせなかったガンコな黄ばみが白くなり、ダウンライトを反射するまでピカピカになりました。
人工大理石研磨のコツ・注意点
- 研磨パッドは#200→#400→#800→・・・の順に使う
- 仕上げは#3000まででOK
- 天然大理石よりも丁寧に磨く
研磨パッドは#200→#400→#800→・・・の順に使う
人工大理石は柔らかいので、玄関であれば靴底および砂、キッチン天板やシンクであれば包丁による傷が深い場合があります。荒めの#200あたりから磨いていくと、きれいに傷を消すことができます。
仕上げは#3000まででOK
素材の特定上、人工大理石は天然大理石よりも#3000までの研磨と#10000までの研磨の光沢の差が小さいです。天然大理石では#3000→#6000→#10000でかなり光沢が違ってくるので#10000までの研磨パッドは必須ですが、人工大理石については#3000まででもOKかなと思います。

天然大理石よりも丁寧に磨く
人工大理石は磨きムラができやすい素材です。天然大理石は、30cm角あたり縦5往復、横5往復を2セットで十分でしたが、人工大理石は4セットぐらい磨くとより綺麗に仕上がります。
濃い色の石材はプロに任せる
白色や灰色など色の薄い人工大理石は初心者でも簡単に光沢を出すことが出来ますが、黒や茶、深緑などの色の濃い人工大理石は光沢を出すのが難しいです。そのような材質の研磨はおとなしく研磨専門のプロに任せることをお勧めします。
まとめ
最後までご覧頂き有難うございます。
人工大理石は色々な所に使われているわりに、メンテナンス方法が広まっていません。普段からなるべく傷をつけないようにする、汚れたらすぐ拭く、で十分綺麗に保つことはできますが、何年か使用して普段のメンテナンスでは落ちない傷、汚れがついてしまった人工大理石には、研磨という手段もあることを覚えておいて頂けると幸いです。
電動工具が苦手な方はこちら
天然大理石の研磨はこちら
ご不明な点などありましたらお気軽にコメントどうぞ。
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